「まだ自分で動き回れない赤ちゃんとどうやって遊んだらいいの?」
「赤ちゃんに何かしてあげたいんだけどやり方がわからない」
「赤ちゃんと2人で何して過ごせばいい?」
ママになって数ヵ月の方とお話ししていて、こんなことを聞かれたことがあります。
日中、おっぱいやミルクを飲んでは寝て、飲んでは寝て…を繰り返していた赤ちゃんも少しずつ起きている時間が増え、ボーッと何かを見つめているような様子もみることができるようになります。
これくらいの時期からもできるおすすめの遊びの1つが『追視遊び』です。
私は3人の息子の母であり、保育士であり、更に学びを深めようと医者も学びに来るスーパー助産師、古賀ひとみ先生のもとで学んできました。そして親子のより良い関係をつむいでいくお手伝いをしてきた私が今回は『ねんね期の赤ちゃんとでも楽しめる追視遊び』について書いていきます。
これを読むことで、ねんね期でも遊べる追視遊びのやり方、効果を知ることができます。
追視とは?
生後間もない赤ちゃんも、すでに光には反応します。
ですが、視力は0.01程でまだ両目の焦点を定める能力が未発達。そのため形も認識出来ないぼんやりと見える程度の状態です。
赤ちゃんから20~50cmの距離にある物が一番焦点が合うということで、お世話する時はこの距離で赤ちゃんに声をかけてくださいね。
日々成長する赤ちゃん、だんだんと視力も上がり、視野も広がっていき「じっと見る」から、対象物が動くと「追う」ことが出来るようになります。これが追視です。目を動かす筋肉を脳がコントロール出来るようになってきています。
最初は目だけで追いますが、頭や首を上下左右に動かせるようになると、頭の動きと目の動きを連動させて対象物を見ることができるようになります。
追視遊びはどんな効果がある?
追視遊びをすることは、赤ちゃんの発達にこんな効果があります。
·目の動かし方が上手になる
·ピントの合わせ方が上手になる
·目で見た情報を認識して脳にインプットすることで脳を活性化させる
·近い、遠いなど空間認知が上手になる
·スキンシップがとれる
·好奇心が育つ
ちょっと大きくなった時に、スラスラと本を読んだり、黒板の字をノートにうつしたり、運動(特に球技など)したり、そういうことにも繋がってきますね。
また、自分で対象物を追うために頭の向きを変えることは、向き癖対策にも繋がります。
追視遊びのやり方
まずは、赤ちゃんの正面でしっかりママパパの顔やおもちゃを見せます。
赤ちゃんがママパパの顔やおもちゃに焦点を合わせたらゆっくり左右に動かします。
左右ができたら上下にも動かしてみます。
コツは、動かす速さです。赤ちゃんは初めは速いと追い付かないのでママパパが思っているよりゆっくりで行いましょう。一番見やすい20~50㎝の距離も忘れずに。
遊ぶ場所は照明の真下で行うのは避けます。また、視覚刺激がたくさんありすぎる部屋や、周りが賑やか過ぎるとそちらに注意がいくこともあります。
使うおもちゃについて
追いかける対象はママパパの顔が赤ちゃんも嬉しいと思いますが、たまにはおもちゃを使って別の刺激を与えるのもいいですね。
赤ちゃんの視覚の発達の点から、効果的なおもちゃについて書きます。
赤ちゃんはまずは色の明るい、暗いを先に認識出来るようになります。
最も明るい色は白で、最も暗い色が黒ですね。ですから、生後間もない赤ちゃんは白と黒のコントラストがはっきりしたものがわかりやすく、ママパパの瞳や、黒髪の生え際などに目がいくようです。
明るさ、暗さの次に色相が発達します。
赤や青・黄といった、原色から認識していきます。ですので、追視遊びをするおもちゃは白と黒のコントラストがはっきりしたものか、原色が見えやすく効果的です。
大事なのは楽しむこと
追視遊び、もしかしたらママが何気なくやっている遊びかもしれませんね。何気なくやっている遊びでも効果などの知識がちょっとあるとさらにやりたくなりませんか。
でも一番大事なのは赤ちゃんとの時間を楽しむことです。あまり難しく考えないで赤ちゃんの様子を見ながらふれあいを楽しんでくださいね。赤ちゃんがママパパ達の表情の違いがわかるようになり、赤ちゃん自身も笑ってくれるようになったら、たまらなく可愛いですね。たくさん話しかけて、笑いかけて、スキンシップしてみてください。